和と洋2つの顔を持つ癒しのウォーターガーデン
基礎工事Day1~5
掘削工事
始めに池の底になる深さまで不要な土を撤去します。
深さがあるので、水道やガス管などの配管を傷つけないよう慎重に掘り進めていきます。
「洋」の池は店舗、「和」の池は個人宅になる予定です。
配管移設工事
池となる場所に干渉する配管(水道・排水・ガス管など)を全て移設します。
排水管は傾斜をしっかりとる必要があり、逆向きにしてしまうと管の詰まりの原因になりかねません。
入り組んだ場所の配管工事は綿密な打ち合わせと、プロの豊富な経験が必要です。
コンクリート流し準備工事
上記の作業が終わったら、コンクリートを流すための準備をします。
コンクリートを流す場所に砕石を入れ、骨となる鉄筋を組んでいきます。
コンクリート工事
庭の奥からコンクリートを流します。
コンクリートを流す人とそれを均す人に分かれて、効率良くコンクリートを敷いていきます。
今回一輪車でコンクリートを運ぶのが困難なため、ポンプ車のホースで流していきます。
コンクリート均し工事
コンクリートを流し終わったら、再度職人の手でしっかりと丁寧に均します。
広範囲にコンクリートを敷いたので、固まっていく、コンクリートとの時間勝負です!
下地造りDay6~12
鉄筋結束工事
縦と横の鉄筋を結束させます。
先日コンクリート工事した場所が乾いた後に、それまで縦筋のみだった鉄筋に側面の横筋を結束させます。
これで頑丈な枠の完成です。
型枠組み工事
コンパネと呼ばれる木で型枠を組んでいきます。
その際、「丸セパ」という鉄筋棒で型枠が歪まないように、しっかりと固定します。
R部分には専用の曲がるコンパネを用いて、予めRの角度を計算し、制作した型枠を現場で組み上げます。
型枠準備工事
コンクリートを入れる型枠を池の外側と内側の両方に設置します。
予め制作してあった型枠を取り付けることで作業のスピードが上がります。
型枠工事
型枠にコンクリートを流していきます。
軽く振動を与えながら、下まで隙間なくコンクリートが入るようにします。
型枠解体工事
コンクリートが固まったら、型枠を解体していきます。
この瞬間が職人にとって、どんな具合の仕上がりなのか、楽しみな瞬間です。
では、職人技へどうぞ!
職人技Day13~20
壁泉工事
この庭のシンボルになる壁泉を制作します。
ブロックを積んで3段目の間と5段目の間に、特注で造ったステンレスの半円形の受けを取り付けます。
壁泉
落ち口を水平にして、壁から水を落とす人工の滝の一種。
下塗り工事
ブロックが積み終わったら、下塗り材でブロックを塗ります。
同時に隣にもブロックを積んで、壁泉と同様に下塗りをしていきます。
モザイクタイル工事
隣のブロックも下塗りが終わったら、モザイクタイルという1cm角のタイルを貼っていきます。
小さいタイルなので剥がれないように、慎重に作業を進めていきます。
モザイクタイル
彩色された5cm以下のタイルを組み合わせたもの。
防水工事
壁泉を制作すると同時に、池の防水作業を行います。
FRPという専用シートに、薬剤をローラーですばやく塗り込んでいきます。
速乾性のため、敏速な作業が求められます。
特殊な薬剤を使用するため、職人達も身体に害がない様、安全防護服を着用しての作業となります。
FRP防水
強度が大きく耐久性に優れた工法で、軽量かつ耐水性・耐食性・耐候性に優れている。
仕上げDay21~30
笠木工事
和風・洋風の雰囲気を分けるため、洋風側は笠木(かさぎ)を取り付けて雰囲気を出します。
笠木には天然石を使います。
天然石の下と間にモルタルを入れ、石を固定します。
笠木
塀などの一番上の少し飛び出た部分のこと。
本来は雨除けのために付けられるが、デザインや装飾目的でつけられることも多い。
特注目隠しフェンス工事
「洋」の池は店舗、「和」の池は個人宅の為、店舗側から個人宅の目隠しが必要でした。
視界を防ぐため、特注アルミ柱でフェンスを3段設置。
柱の中に鉄骨を入れ込み、家の外壁にも固定しているので、高いフェンスですが、強度はバッチリです。
仕上げ塗装工事
味気なかった壁泉の壁を塗装していきます。
笠木の色と合わせて全体的に統一感を出します。
モザイクタイルとの相性もバッチリですね!
ポンプ
噴水にポンプを接続すれば、洋風庭園は完成です。
今回使用したポンプは、全自動上向流式急速ろ過機「湧清水」10型。
池のろ過材の汚れを自動排水し、常時水をきれいな状態に保つという優れもの。
紫外線ランプを付けると、アオコを効率的に殺菌できる高出力型ランプが付きます。
石貼り工事
和風側も天然石のタイルを貼れば完成です。
石は一枚一枚大きさが違うので、石を割って職人がパズルを組むように、貼っていきます。
あとは池の水を入れて完成です!
完成Day31
壁泉が生み出す癒しの池
2段階で流れる水の音が、まるでリゾートのような雰囲気を演出してくれます。
お店に来る方もこの池を見ながら癒されることでしょう。